Dissertation
WMV Spring and Summer 2026
シーズンごとのテーマやメッセージは決めていませんが、やはりいつも考えているのは、「軽やかで素敵なもの」、女性の暮らしにコントラストを生み出してくれる存在でありながら日常的に着られるものを作りたいということです。
| Category: | Philosophy |
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| Date: | 2025.12.23 |
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| Tags: | #ss26 #Sundriesの感覚 #thefeelingofsundries #wmv |
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Sundriesの感覚
シーズンごとのテーマやメッセージは決めていませんが、やはりいつも考えているのは、「軽やかで素敵なもの」、女性の暮らしにコントラストを生み出してくれる存在でありながら日常的に着られるものを作りたいということです。
今シーズンのスーベニアジャケット(*1)はリバーシブルで、表地は17匁のシルクサテン、裏地はシルクのアーミーツイル。真綿のインサレーションが入っています。一般的なスーベニアジャケットよりもずっとシックでさりげなく、軽くて暖かい。女性にとってとても魅力が感じられると思います。


背面には「Sundries」という言葉を刺繍しました。Sundriesとは日用品や小物のこと、あまり重要ではないように見えるかもしれない小さなものを指します。例えば、歯ブラシや歯磨き粉みたいな......でも、旅に出かけるときに歯ブラシを持たずに行くことはありませんよね?だから私にとってはそれらは「小さいけれどとても大切なもの」。そんな軽やかで繊細な感覚を忘れたくないと思っているんです。そうした感覚的なことは、言葉や写真で説明するのは難しくて、実際に着てみないと分からないものですが、そうした細部へのアプローチを通して「新しいラグジュアリー」を提示したいと考えています。

よく「visvimは特別なアイテム」という声を聞きますが、私たちのゴールは着る人を幸せにすること。クローゼットの中で眠っているだけでは、そのアイテムは人を幸せにできません。だからぜひ毎日の生活の中で着てほしいと伝えたいんです。特別な日だけでなく、日常の一部にしてほしい。少しくらい汚れたとしても、それがその服の独自のキャラクターになるから。
私自身、実際にいつもWMVの服を着て、日々、改善点を探しています。常により良いカジュアルアイテムにしていくために。素材もシルエットも、もっと着やすく、もっと心地よいものに変えていきたいと思っています。
(中村ケルシー/WMVデザイナー)
*1 0326105013007 SOUVENIR JKT W
Dissertation on Completely Harmonious
WMV Spring and Summer 2026
文:井出幸亮
写真、動画:深水敬介






